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2026年08月05日

上水道管路の老朽化と管内堆積物のリスク

~見えない管内の変化が、老朽化の進む水道インフラの課題~

日本全国の上水道管路は高度経済成長期に集中的に整備されたものが多く、現在では老朽化が大きな課題となっています。更新が進められる一方で、膨大な延長の管路を短期間で更新することは難しく、既設管を適切に維持管理しながら長寿命化を図ることが重要になると考えます。しかし、老朽化は管の外側だけでなく、目に見えない「管内」でも進行しています。

~管内堆積物が引き起こすさまざまな問題~

長年使用された水道管の内部には、鉄さびやマンガン、砂、スケールなどが徐々に堆積します。これらの堆積物は次のようなリスクにつながります。

  • 赤水・濁水の発生

  • 残留塩素の不足による水質悪化や異物混入の原因

  • 流量低下や圧力損失

  • バルブ・消火栓操作時の濁り発生

  • 水系の切替や断水復旧後の水質トラブル

特に管内の状態は地上から確認できないため、異常が表面化した時には堆積物が広範囲に蓄積しているケースも少なくありません。

~「見えないからこそ調べる」時代へ~

従来は、漏水や濁水などのトラブルが発生してから調査を行うケースが多くありました。しかし、近年では予防保全の考え方が重視され、異常が発生する前に管内状況を把握し、適切な維持管理を行う取り組みが増えています。

不断水で実施できる管内カメラ調査では、断水することなく管内の状態を直接確認できるため、

  • 堆積物の状況

  • 腐食の進行状況

  • ライニングの状態

  • 管内異常の有無

などを映像で確認することができます。

~調査結果に基づく効率的な維持管理~

管内状況を把握することで、

  • 「まだ使用できる管路」

  • 「洗浄によって機能回復できる管路」

  • 「更新が必要な管路」

を客観的に判断できるようになります。

さらに、必要に応じて管路洗浄や流量調査を組み合わせることで、管路機能の改善効果や健全性を総合的に評価することが可能です。

~これからの水道維持管理に求められること~

人口減少や技術者不足が進む中、水道事業では限られた予算で最大限の効果を得る維持管理が求められています。そのためには、「見えない管内を見える化」し、状態を正確に把握した上で最適な対策を選択することが重要です。不断水管内カメラ調査、管路洗浄、超音波流量測定などの技術を組み合わせることで、更新だけに頼らない効率的なアセットマネジメントを実現し、水道インフラの長寿命化と安全・安心な水の供給につなげることができます。